賃貸に一生住むといくらかかる?都内の生涯家賃をシミュレーション
結論からいえば、都内の賃貸に一生住むと、家賃だけで生涯1億円を超えるのが目安です。持ち家と総額が近くなることも多いのですが、賃貸特有の論点は「老後も家賃が下がらない」「高齢になると借りにくくなる」の2点。身軽さと引き換えに、この2つへの備えを早めに織り込んでおくことが賃貸派の鍵になります。
都内で賃貸に住み続けた場合の生涯家賃試算
家賃別に、25歳から85歳まで60年間住み続けた場合のおおまかな総額です(更新料を2年ごとに1か月分として加算)。
| 月の家賃 | 60年間の生涯家賃の目安 |
|---|---|
| 12万円 | 約9,000万円 |
| 15万円 | 約1億1,000万円 |
| 20万円 | 約1億5,000万円 |
家族構成の変化で住み替えれば家賃水準も変わりますが、いずれにせよ生涯で1億円前後が動く支出になります。さらに、家賃が将来上がる可能性や、引っ越しのたびにかかる初期費用も加わる点は見込んでおきましょう。
老後に賃貸が借りにくくなる問題への備え
賃貸派が最も注意したいのが、高齢期の入居審査です。収入が年金中心になり、保証人を立てづらくなることで、新規の賃貸契約が難しくなるケースがあります。
備えとしては次のような選択肢があります。
- 住み替えを老後より前に済ませておく(高齢になる前に長く住める部屋を確保)
- 家賃債務保証会社を利用する前提で資金計画を立てる
- UR賃貸など高齢でも借りやすい選択肢を視野に入れる
- シニア向け住宅やサービス付き高齢者向け住宅も選択肢として知っておく
「いざとなれば借りればいい」と考えず、選択肢を早めに調べておくことが安心につながります。
持ち家と比較した賃貸の総コストと身軽さ
総額だけ見ると賃貸と持ち家は意外と拮抗します。差がつくのは次の点です。
- 賃貸の強み: 住み替えの自由度が高く、収入や家族構成の変化に住居費を合わせられる。修繕や災害リスクを負わない
- 賃貸の弱み: 完済という概念がなく、老後も家賃を払い続ける。資産が手元に残らない
身軽さは賃貸の大きな価値ですが、その自由は「老後も住居費がかかり続ける」という前提とセットです。
賃貸派が老後までに準備すべき資金
賃貸で老後を迎えるなら、持ち家世帯より住居費の分だけ多く準備が必要です。
- 老後の家賃 × 想定年数を別枠で確保する(例:月12万円×25年なら約3,600万円)
- 公的年金の見込み額を把握し、不足分を逆算する
- 使う時期で資金を色分けし、長期資金は早めに準備する
- 高齢期の住み替え費用も予備費として見込む
生涯家賃も老後の必要資金も、家賃水準と住む年数で大きく変わります。一般論で不安を抱えるより、ご自身の家賃でシミュレーションして必要額を確かめてみてください。準備の進め方に迷うときは、専門家への無料相談も選択肢になります。
出典・参考
※ 本記事の金額は2026年時点の制度・統計に基づく概算です。最新の制度は各機関の公式情報をご確認ください。本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘や個別の投資助言ではありません。